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2006年05月06日

桃の花

............................ ................................................撮影:奥上林 睦寄町
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 長い冬の眠りから覚めた木々たちは、あちこちで彩をこらして芽を吹き、花を咲かせている。毎年繰り返される自然の営みではあるが、日本の四季の訪れに目を奪われる昨今だ。

 睦寄町にある味工房の庭にも桃の花が咲きそろい、春風に1枚2枚と花びらが舞っていく。田園に囲まれたこの場所で、道行く近隣の人たちは田んぼや畑仕事の合間に手を休め、ピンクの花を眺めて心を和ませていく。

 桃の花で印象的なひとコマは、中国3大小説のひとつ三国志の第一章「桃園の誓い」だ。後漢の末期、国は乱れ、黄巾族が暗躍し、民百姓は不安で苦しい生活をしていた。そこで立ち上がったのが三国志の主人公となる劉備玄徳、張飛翼徳、関羽雲長の3人の若者たちである。それを祝って劉備の母は、楼桑村にある美しい桃の花が咲く桃園の中に宴席を設けてやった。

 そこで3人の若者は杯を酌み交し、義兄弟の誓いをして黄巾族を討つための義勇軍を立ち上げたのである。それはまた、中国では今も大人気の人物、諸葛孔明の提唱する中国を魏、蜀、呉に分けて治める「天下3分の計」の始まりでもあった。

 桃の花を見るにつけ、吉川英治の小説のあまりの面白さに夜の更けるのを忘れ、読み漁った青春の若かりし頃に思いはめぐる。

投稿者 ryokudo : 2006年05月06日 15:48

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