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2010年04月12日
花と恐竜「桜」No.4
...........................................................................撮影:五津合町 大町

(前回の続き) 可憐な花びらの桜
一方、昆虫と手を結ぶことで効率よく種をつけられるようになった花は、更に果物という新しいご褒美をつくって種を運んでもらおうとした。その果実を食料としたのが恐竜の片隅で生きていたネズミほどの大きさの哺乳類であった。花と哺乳類は果物を通して1対1の親密な関係を築き上げていった。
花が一気に勢力を増していった白亜紀、北米大陸に少なくとも10種類以上いた巨大恐竜は、わずか1種類を除いて絶滅してしまった。そんな中、花を食べる恐竜もでてきた。全長9mほどのトリケラトプスだ。しかし、恐竜は種子散布して植物の繁殖を助けるような共生関係に入ることが出来ず、次第に排斥されて生態系の中から外れていったという。そして、1億6,000千万年に渡って繁栄した恐竜のとどめを刺すような大事件が起こったのが、6,500万年前の出来事だった。直径10km、桁外れに大きな隕石がメキシコのユカタン半島に落下した。
空高く巻き上げられた大量の粉塵によって太陽の光がささない暗黒の世界が続き、この事件を最後に恐竜は地球から姿を消してしまった。一方、小さな哺乳類は暗黒の長い冬を生き抜き、急速に発展していった。花はさまざまな種類の果物を生み出し、それと共に多くのサルの祖先が誕生していった。人につながる霊長類の誕生だ。
私たちが花をとても美しいと思うのは恐竜が支配した時代に花に支えられ、花と共に繁栄の第一歩を築いたことを受けついでいるのかもしれない。地球の生態系のひとつにすぎない人類も植物と共に生きることなくして繁栄を続けることは出来ない・・・・。(参考文献:NHKスペシャル40億年はるかな旅 生命) おわり
投稿者 ryokudo : 12:12 | コメント (0)
2010年04月08日
花と恐竜「モクレン」(No.3)
...............................................................................撮影:中上林 睦合町

中上林 睦合町に咲くモクレン
今から1億1千万年前、植物が新たに成し遂げた進化・・・・それは花の誕生だった。最初に誕生した花はコブシの祖先でその花の誕生にはコガネムシがかかわっていたという。森林を舞う大量の花粉。子孫を残すための大切な花粉はコガネムシの大好物であった。ある時、花粉を食べるコガネムシの足に花粉がつき、次の餌場でメシベに届いた。
この瞬間、植物の新たな戦略が始まった。昆虫たちに生殖を手伝ってもらうことは風に任せて花粉を飛ばすよりはるかに効率的な繁殖方法だった。そして、植物は更に花粉を囲む花に目立つ色や香りをつけて昆虫を招き寄せるサインを作り出していった。こうして、被子植物は花をつけることによって動物と共に生き始めた。
更に重要なのは、花はとても早く世代交代する。杉や松などの裸子植物は風媒という方法で花粉がメシベに届いて受精が完了するまでには1年かかるが、新しく誕生した花は、24時間以内に受粉から生殖が完了する。恐竜が暮らす巨大森林の片隅で花と昆虫はお互いに助け合いながら進化していった。
花はやがて花粉より魅力的な蜜を作るようになり、その結果、蜂やチョウ、ガなどの昆虫が生まれていった。繁殖の早い花の顕花植物、つまり被子植物の登場によって裸子植物の森はしだいに駆逐され消えていった。それと同時に、裸子植物を食料にして繁栄を誇ったバロサウルスなどの巨大恐竜たちも食糧不足に見舞われて姿を消していったと云われる。(次回に続く)
投稿者 ryokudo : 14:36 | コメント (0)
花と恐竜「桃」(No.2)
................................................................................撮影:睦寄町 味工房

味工房の庭に咲く紅梅
植物が最初に海から上陸したのは4億年前、シダ植物が5千万年かかって水辺の世界を覆いつくし、高さ30mの巨木の森を作り上げていった。胞子でふえるシダ植物は水を必要とすることから陸地の奥地までは進出できなかったが、2億2千万年前、繁殖方法を種に変えた裸子植物が現れた。
裸子植物は今の杉やイチョウにつながり花粉を風に飛ばして受粉させることから、水の中立ちがなくても子孫を残せるようになり大陸全体に広がっていった。また、三畳紀は超大陸バンゲアが分裂を始めた時期でもあり、活発な火山活動の結果、大気中の二酸化炭素は今の4倍から8倍もあり、植物が光合成するのに理想的な環境であった。
高さ数十メートルもある裸子植物が大陸全体に広まる中で動物たちも様々に進化し、最初の恐竜が誕生した。小さかった恐竜たちは巨木に追いつこうとするかのように巨大化していき、5千万年の時間をかけて最大の陸上動物へ進化していった。
バロサウルスは全長27m、高さ15mもあり2本の前足で立つことができ、他の動物が届かない高い場所の餌を独占することができたという。そして、ジュラ紀後期の北米大陸には体長50mのセイスモサウルスを筆頭に10種類を超える巨大恐竜がいたそうだ。そんな中、動物に食べられるだけの植物も新たなる進化の戦略を開発していった。(次回へ続く)