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豊かな自然と個性溢れる人材を有する京都府綾部市の「上林」。これからの時代を生き抜くヒントを、ここから発信します。











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人間らしい暮らしを求めて
 


農業

榊原 圭子さん

【Keiko Sakakibara】
1974年生まれ
京都府綾部市在住
(愛知県から移住)

 
 

●農のあるくらし
 

こんな山の中の静かな村に若い女性が一人で暮らすなんて、こわくないのかな。どうして?と尋ねてみたら、賢治さんの話が出てきました。なるほどです。中学校のときから本が大好きだった榊原圭子さん。特に宮沢賢治の世界が好きだったといいます。賢治の世界にひかれて、農ある暮らしをめざすようになりました。
 
愛知県で生まれ育ち、実家はサラリーマン家庭だったけど、高校は農業高校へ進みました。その後、牧場勤め。動物と過ごす時間は好きだったけど、大きな牧場はやりにくさもあった。もっと小さな農業を、身近な農をしたいなって榊原さんは思った。



 
 

運命的な出会

生き方を模索するある日、「田舎暮らし」を求める人にとってはバイブルともいえる宝島社の月刊誌『田舎暮らしの本』を偶然手にとった。読者の広場の欄で、仲間を募集する記事を見つける。これが運命的な出会い、だった。
 
仲間を募集する記事。それは京都府綾部市に移住し、田舎暮らしをしていたデザイン会社経営の土井さんが出されたものだった。土井さんは1995年頃から綾部で、仲間と自然農を始めていた。

 
短い呼びかけ文だったけど、榊原さんはその想いにひかれた。そして、思い切って、綾部の土井さんのもとを訪ねた。勇気を振り絞って。誰もこんな行動を起こすことがなかなかできないもの。だけど、彼女はそれによって、自分の力で扉を開いた。
 
人間的に厳しい人だったけど、土井さんを師として、生きてみよう。榊原さんはそう決意。仲間の一員として一緒に田舎暮らしを始めだした。
 
しかし、体が弱かった師は99年に帰天。グループは解散になった。が、榊原さんはそこを去らなかった。土井さんがめざしたものを叶えたいって、思ったからだ。
 
土井さんがめざしたもの。それは人間らしい生活を取り戻すってこと。お金とかではなくて、もっと大事なもののために生きるってこと。この宇宙になぜ生まれ、どう生きるかってこと。それをかわりに自分が求めてみようって思った。決意。いまの時代に最も必要とされるものの1つ。決意は大きな困難に立ち向かうことができるパワーを与えてくれる。
 
そして、もうひとつ大きな理由が榊原さんには育っていた。綾部の静かなこの地がすっかり好きになっていたのだ。

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